いま注目を集めている防災士とは?資格のメリットと取得方法を徹底解説!

いま注目を集めている防災士とは?資格のメリットと取得方法を徹底解説!

近年、日本では地震や豪雨、台風などの自然災害が頻発しており、被害の規模や頻度は増加の一途をたどっています。このような状況下で、地域や企業が災害に備え、被害を最小限に抑えるためには、防災に関する専門知識と技術を持った人材の存在が欠かせません。その中で特に注目されているのが「防災士」という資格です。

防災士は、災害発生時の迅速な対応や地域の防災意識の向上に貢献する防災のプロフェッショナルです。企業においても、防災士の知識とスキルはBCP(事業継続計画)の策定や災害リスクの軽減等に大きく寄与しています。本記事では、防災士の役割や資格取得のメリット、そして具体的な取得方法について詳しく解説します。

目次

防災士とは?

「防災士」は、特定非営利活動法人 日本防災士機構が認定する民間資格であり、以下のように定義されています。

防災士とは”自助”“共助”“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証した人です。
(引用:日本防災士機構ホームページ

防災士は、自然災害に備えるための専門知識と技能を習得し、平時には地域や職場の災害対応力を高める活動を行います。また、災害発生時には、初期対応や避難誘導、被災者支援など、現場で迅速かつ実践的なリーダーシップが求められます。さらに、防災士はBCP(事業継続計画)の策定や運用にも深く関わり、企業の災害リスク管理を強化する重要な役割を担っています。

防災士の活動は、地域社会全体の防災力向上にも大きく寄与します。例えば、自治会や地域コミュニティでの防災講演会や防災訓練を主導することで、地域全体の連携を強化し、災害に対する備えを広げる役割を果たします。そのため、防災士は企業だけでなく、地域の安全を支える存在としても位置づけられています。

近年、地震や豪雨などの自然災害が頻発する中、防災士への注目が高まり、資格取得を目指す人々が急増しています。防災士の累計認証登録者数は年々増加しており、2024年11月末時点で約30万人に達しました。この数字は、防災士が社会的にいかに重要視され、多くの人々に支持されているかを物語っています。

【防災士認証登録者の推移】

防災士認証登録者の推移
出典:日本防災士機構ホームページ

防災士資格を取得するメリット

防災士の資格を取得するメリットは主に以下のとおりです。詳細について解説します。

1. 災害リスクへの備えが強化される

防災士は、災害の種類や発生メカニズム、災害対応の流れなど基本的な知識を学び、それに基づいた防災・減災対策の計画や取組みをサポートできるスキルを習得します。この知識を活かして、防災マニュアルの作成、防災研修や避難訓練の企画・運営などを通じて、組織の災害対応力を向上させることが期待されます。また、初動対応や二次災害防止に向けた取組みを迅速に行える可能性が高まり、災害時の被害軽減に寄与する役割も果たします。

2. BCP策定や運用に役立つ

防災士の知識とスキルは、企業や福祉施設が策定するBCP(事業継続計画)を実効性の高いものにします。防災士は、災害時の想定被害やリスク評価を行い、それに基づいてBCPの中核となる緊急時対応計画を具体化する支援が可能です。さらに、訓練やシュミレーションを通じて、BCP運用の効果検証を行うことも可能です。これにより、災害時における混乱を最小限に抑え、迅速な事業再開を実現できます。

3. 地域社会への貢献とリーダーシップの発揮

防災士は、地域社会全体の防災力を向上させる役割も果たします。例えば、自治会や地域コミュニティでの防災講演会や防災訓練を主導することで、地域住民の防災意識を高め、災害時の連携を強化することができます。また、防災士は災害発生後の復興プロセスでも中心的な役割を果たし、地域の安全性と復元力を支える存在となります。

防災

防災士資格を取得する方法

防災士資格を取得するには、以下のステップを踏む必要があります。

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防災士養成研修講座の受講

「防災士養成研修講座」は、日本防災士機構が認証する研修機関で受講でき、自治体、学校法人、民間法人などが全国各地で開催しています。

【防災士研修センターの場合】
・研修日程:2日間(9:00~18:00前後)
・取得費用総額:税込63,800円(受験料、認証登録料含む)
・初日オリエンテーション後に「救急救命講習」、2日目の最後に「資格取得試験」を実施
・資格の認証登録申請手続きは同センターが代行

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資格取得試験の受験

研修講座修了後、日本防災士機構が実施する資格取得試験を受験します。試験は、事前に提供される教材(防災士教本、履修確認レポート、防災士試験対策ブック)の内容に基づいて出題されます。試験時間は50分、解答は3択式で、全30問中24問以上(8割以上)の正解で合格となります。

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救急救命講習の修了

全国の自治体や消防署、日本赤十字社等の公的機関、またはそれに準ずる団体が主催する「救急救命講習」を修了する必要があります。この講習では、心肺蘇生法やAEDの使用方法を実技を通じて学びます。修了証は5年以内に取得したものが有効です。

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防災士認証登録

資格試験に合格し、救急救命講習を修了した後、日本防災士機構に認証登録申請を行います。認証が完了すると、防災士証が発行されます。

まとめ

近年増加する地震や豪雨などの自然災害に対応するため、防災士として防災や減災に関する知識とスキルを身につけることは、災害時の初動対応や復興支援において重要な役割を果たします。さらに、企業ではBCP(事業継続計画)の実効性を高め、地域では住民同士の連携を強化するなど、多方面で活躍の場が広がっています。この機会に資格取得を検討してみてはいかがでしょうか?

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